とても好きだったので、ロビン・ウィリアムズ追悼。
今朝はnatsuの「ロビン・ウィリアムズが自殺したっぽいよ」で起こされました。
しばらく、イヤーな気分で起き上がれなかった私。
少し前(って半年くらい経ってるかも)、夜中に映画「いまを生きる」がテレビ放映されていて、
natsuが「これ面白い?」って聞いたので、「学校青春ものでね、私は好きだけど、こういうのをベタでクサイって感じる人もいるかな」と答えました。
本音を言うと、この映画ものすごく好きだったのですが。照れ隠し?
内容……
アメリカの全寮制の男子校に、一人の風変わりな先生が赴任してきた。同校出身のキーティング先生(ロビン・ウィリアムズ)。生徒たち(15歳くらいの設定かなぁ~)は、学校というものや親、いろんなものに縛られながら、ちょっと反抗してみたり、あきらめて無関心を貫いたり…いわゆる思春期を抑圧されながら過ごしている。
そこに新しい風を運んでくれた先生。真面目腐った詩の載った教科書を破り捨てろと言い、本物の詩の素晴らしさ、そしてそこから生きることの素晴らしさについて教えていく。しかしそんな型破りな先生が、保守的な学校で自由にできるわけがなく…。
私が見た時は、思春期をだいぶ過ぎていたのですが、できれば15歳くらいで見たかったな、と。バグパイプの音楽が流れるし、ロケ地が「セント・アンドリュース・スクール」ってことで、私は勝手にスコットランドが舞台なんだと思い込んでいました。イートン校とかがモデルなのかな、なんて(イートン校はイングランドですが)。しかしこのロケ地のセントアンドリュースはアメリカの学校でした。ただ、伝統的な名門校という設定なので、あのアメリカのハイスクールの自由な感じとは全然違っています。制服も着てるし。しっとりとしていて全般に映像がすごくきれいで、その空気感がぐいぐい自分に入ってくる感じでした。森の風景や雪景色などの自然が特に印象に残っています。
この映画で出てきた詩を、当時いろいろと勉強というか、読んでみたのも覚えています。キーティング先生の言う真面目腐った詩とどう違うのか?とか。思春期をすぎていた私にとってもプラスになりました。
悲しくも素敵なラストシーン。natsuと一緒に見たのは、私にとって3度目だったのでしょうか(それとも、もっと)?それでも、感動しました。そのシーンのロビン・ウィリアムズの表情が、忘れられません。子供の生のために体制を変えようとしても大きな強いものにのまれてしまう現実、その悲しき心情と、生徒たちには、自分の思いが少なからず伝わっているなという実感とが入り混じったあの演技。素晴らしかったです。
私の場合、映画から学んだり、映画への共感によって助けられたりすることはかなり多いです(影響されやすいってことでしょうか?)。高校生の時までうまくなじめなかった学校社会。そのことでの劣等感が、この映画を見て、ふっと抜けていったのを覚えています。私も何か足りなかったかもしれないけど、この腐った体制側、管理教育も悪かったんだ!って。人生を前に進むための、新たな指標的映画でした。
映画を見たすぐ後にロビン・ウィリアムズがコメディアンでもあると知り驚きました。
テレビで見た彼のコメディアンとしての姿は、映画とは全然違っていました。
その両方が好きですけど。
あぁ、人間ってショックな時って、うまく思いを文にできないのですね。なんだか、自分が書きたかったことと少しズレてる気がします。
「レナードの朝」や「グッドウィルハンティング」も好きでしたし、さらに他の作品も見ていますが、私はこの「今を生きる」がロビン・ウィリアムズの作品では一番好きなので、ここで紹介させてもらいました。
- 作者: N.H.クラインバウム,N・H・クラインバウム,白石朗
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1990/02
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
こちらはDVDではなく文庫本です。
現在アマゾンには本の在庫はないようですが、これを機会に入荷されるかもしれません。レビューなどを参考にされてください。
「Carpe diem quam minimum credula postero」
「 gratias ago」
「Requiescat in Pace 」